イギリスのミルクは、低温殺菌のノンホモ牛乳でした。
このミルクを入れたミルクティーは、後味がすっきりしています。
少ししつこいお食事やスコーン、ケーキ等を召し上がるとき、一口ごとにミルクティーをいただくと、口の中の脂をすっきりと流してくれ、次の一口がまた美味しく感じます。
「低温殺菌法」はパスチャライズドともいいます。
低温で時間をかけて殺菌しています。通常は65℃30分間、もしくは75℃15秒間の殺菌です。
牛乳本来の栄養も風味も ほぼ失われていないので美味しいのです。
「ノンホモ」とはホモジナイズ処理(脂肪球の破壊)をせずそのままの状態にした、不均質ミルクのことです。搾りたてに近い味わいです。
この牛乳は静かに置いておくと脂肪球と一緒にタンパク質が凝集しながら、上の方に浮いてきます。この部分は乳脂肪分が18~20%あり、「クリームライン」とよばれます。
このクリームの部分が、ミルクと一緒にカップに入り、そこに紅茶を注ぐと特別美味しいのです。「美味しい!美味しい!!」と騒いでいると「たかが紅茶だろう?単純なやつだ。」という、主人の冷た~い視線を感じるのは気のせい?
一方、UHT牛乳(Ultra High Temparature)は、120℃2~3秒間の高温殺菌処理をしています。
そのおかげで、菌がほぼ全滅し、保存性がよく、流通性もよくなります。
しかし、「UHT牛乳」は、高温殺菌処理のため、タンパク質の焦げたにおいが残ります。
また「ホモジナイズド処理」」は、脂肪球が細かくくだかれて均質ではありますが、口の中で張り付いたような濃厚さを感じさせます。
これが、この牛乳の美味しさです。
しかし、好みの問題ですが、ケーキやスコーン、脂肪の多いお食事などと一緒にいただくミルクティーには、低温殺菌のノンホモ牛乳の方が、よりすっきりと後味よくいただけるというのが、私の好みです。
美味しい牛乳が手に入ったときは、是非、英国風のミルクティーを試してみてください。