よくあるご質問 2 マカロン・パリジャン
2010年 03月 28日
カシャッ、サクッ、トロ~ッとした食感のコントラストが、魅力のマカロン
噛むほどに香ばしいアーモンドの香りが溢れ出します。
丸みを帯びた可愛いフォルム
カラフルな色
味のバリエーション。
今やパティスリーには欠かせない
人気のお菓子になったマカロンです。
しかし、「マカロンが、上手く焼けない・・・」というご相談が実に多いマカロン。
シンプルですが、奥深いお菓子だからこそ、上手くできた時は感動があります。
『マカロンを焼いたとき、表面がひび割れてしまいます・・・』
(フレンチメレンゲで作るマカロン ベーシックコース2月のお菓子)
この失敗は、すでに数名の方が、体験していらっしゃいました。
5回作ったら、5回ともひび割れてしまったとおっしゃる方も・・・。
いくつか考えられる原因は、
1.メレンゲのたて方が足りない場合
2.マカロナージュが足りない場合
3.乾燥が足りない場合
4.オーブンの温度が高すぎる場合(特に下火が強すぎる場合)
等が考えられます。
1.メレンゲのたて方の加減
気泡ができるだけ細かく均一であることがまず大切です。
基本的なことですが、ボウルは、きれいなものを、お使い下さい。
油脂や水分が少しでも付着していると泡立てを阻害しますので、1回洗ってから使うくらいの気持ちで。
まず、卵白は低速で泡立て始めます。
こしが切れてきたら徐々に高速にして、全体が白っぽく泡立って、全体がモコモコしてきたら、砂糖を2~3回に分けて加えていきます。
つやつやして、すくうとしっかり角が立つまで泡立てます。
後で気泡を潰す作業マカロナージュがあるので、ここでは、しっかりと泡立てておきます。
これは、できるだけ気泡を細かく均一な状態に整えるためです。
泡立て足りないと、ところどころ不ぞろいで大きめの気泡ができます。
きめが不ぞろいだと、大きな気泡が生地中に残り、焼き上がり表面に不均一な泡のふくらみができたり、表面が割れたりする危険性も出てきます。
2.マカロナージュの加減
マカロンでは重要な「マカロナージュ」。
これは、一旦立てた泡を適度に潰す作業です。
マカロナージュで、メレンゲの気泡を潰し液状にもどす割合が、皮膜となって
なめらかに表面を覆うのに適切な量であることが必要です。
マカロナージュが足りないと、膨らみすぎて、ひび割れてしまいます。
また、生地中のアーモンドプードルなどの粒子が表面に出てきて凹凸ができ、つやのない状態になります。
逆に潰しすぎると、生地がだれて広がり、ふっくらとした可愛らしいフォルムが出せません。
マカロナージュは、やりすぎても足りなくても上手くいきません。
生地につやが出て、生地をすくって落とすと、厚めのリボン状に落ち、落ちた後の生地が少し時間が経ってから、なじんでいく位が目安です。
生地の「流動性」と「光沢」で見極めます。
生地を絞り終えたときに、最初に絞った生地の角が消えていれば、いい状態です。
天板を台に叩きつけて振動を与え、泡を整えます。そうすることで、もっとつやのある滑らかな表面になります。
3.乾燥はどこまで
絞った後は、そのまましばらくおいて乾かし、表面に薄い皮膜ができるのを待ちます。
乾燥が弱いと、焼いている途中で膨らむ力に耐えられず、生地の表面が弾けて割れてしまいます。
オーブンに入れて焼く前に生地の表面を直接指でさわってみて、乾燥して生地が指に付かなくなっているかきちんと確認してください。
私の場合、30分以上は乾かします。
季節や天候によって乾燥時間が変わりますので、必ず確認が必要です。
4.オーブンの温度は
オーブンの温度が高すぎると、ひびが入ります。
特に下火が強いとひびが入ります。
レシピの温度と時間はあくまでも目安です。
ご家庭のオーブンにあわせて、下火が強いようであれば、天板を2枚重ねるか、下の段に天板を1枚差し込んで焼いてみてください。
熱がぶつかって上に廻り、上火が効くようになるので、表面の皮膜をまず強化できるはずです。
一旦上火を効かせて焼いてから、下の段に差し込んだ天板を抜いて、今度はピエが出てくるように下火を効かせて、焼いてみるとか、色々工夫をしてみてください。
オーブンによっては、途中温度を下げることが必要な場合もあるかもしれません。
ピエができる理由について説明いたします。
表面が焼き固まった後、中の生地の気泡が膨張しはじめます。
しかし、表面は硬くなっているので、逃げ場がありません。
よって、中の生地が上に膨らみきれずに下からはみ出してくるのがピエとなるのです。
温度が高すぎたり、気泡が残りすぎてピエが横にたくさんはみ出したマカロンは、だいたい中が空洞になって、失敗しています。
つまり、適度にピエが出るように、マカロナージュした生地を、過度な膨張をしないような温度、時間で焼くことがポイントになってきます。
また、表面が焼き固まった後、温度を変える場合でも、変えない場合でも、火を通しすぎると、中まで硬く焼きあがり、食感のコントラストが出ません。
早めに焼き上げ、程よく火が通るように工夫してください。
焼きすぎないことが美味しく仕上げるポイントです。
どのお菓子にも言えることですが、何度かトライして、ご家庭のオーブンのベストな温度と時間を見つけてください。
その他、粉砂糖は、混じりけのない
100%純粉砂糖を使用してください。コーンスターチが入っていると、ひび割れしやすくなります。
卵白は、私の場合新鮮なものを使用していますが、割ってから2日ほど置いたものを使用した方が、コシが弱まり、マカロンには向いているようです。お試しを。
『ベーシックコース』では、マカロンの中では比較的作りやすい「ショコラのマカロン」をレッスンしていますが、今後『アドバンスコース』の方でも、マカロンのいろいろなバリエーションを取り入れていきたいと思います。
噛むほどに香ばしいアーモンドの香りが溢れ出します。
丸みを帯びた可愛いフォルム
カラフルな色
味のバリエーション。
今やパティスリーには欠かせない
人気のお菓子になったマカロンです。
しかし、「マカロンが、上手く焼けない・・・」というご相談が実に多いマカロン。
シンプルですが、奥深いお菓子だからこそ、上手くできた時は感動があります。
『マカロンを焼いたとき、表面がひび割れてしまいます・・・』
(フレンチメレンゲで作るマカロン ベーシックコース2月のお菓子)
この失敗は、すでに数名の方が、体験していらっしゃいました。
5回作ったら、5回ともひび割れてしまったとおっしゃる方も・・・。
いくつか考えられる原因は、
1.メレンゲのたて方が足りない場合
2.マカロナージュが足りない場合
3.乾燥が足りない場合
4.オーブンの温度が高すぎる場合(特に下火が強すぎる場合)
等が考えられます。
1.メレンゲのたて方の加減
気泡ができるだけ細かく均一であることがまず大切です。
基本的なことですが、ボウルは、きれいなものを、お使い下さい。
油脂や水分が少しでも付着していると泡立てを阻害しますので、1回洗ってから使うくらいの気持ちで。
まず、卵白は低速で泡立て始めます。
こしが切れてきたら徐々に高速にして、全体が白っぽく泡立って、全体がモコモコしてきたら、砂糖を2~3回に分けて加えていきます。
つやつやして、すくうとしっかり角が立つまで泡立てます。
後で気泡を潰す作業マカロナージュがあるので、ここでは、しっかりと泡立てておきます。
これは、できるだけ気泡を細かく均一な状態に整えるためです。
泡立て足りないと、ところどころ不ぞろいで大きめの気泡ができます。
きめが不ぞろいだと、大きな気泡が生地中に残り、焼き上がり表面に不均一な泡のふくらみができたり、表面が割れたりする危険性も出てきます。
2.マカロナージュの加減
マカロンでは重要な「マカロナージュ」。
これは、一旦立てた泡を適度に潰す作業です。
マカロナージュで、メレンゲの気泡を潰し液状にもどす割合が、皮膜となって
なめらかに表面を覆うのに適切な量であることが必要です。
マカロナージュが足りないと、膨らみすぎて、ひび割れてしまいます。
また、生地中のアーモンドプードルなどの粒子が表面に出てきて凹凸ができ、つやのない状態になります。
逆に潰しすぎると、生地がだれて広がり、ふっくらとした可愛らしいフォルムが出せません。
マカロナージュは、やりすぎても足りなくても上手くいきません。
生地につやが出て、生地をすくって落とすと、厚めのリボン状に落ち、落ちた後の生地が少し時間が経ってから、なじんでいく位が目安です。
生地の「流動性」と「光沢」で見極めます。
生地を絞り終えたときに、最初に絞った生地の角が消えていれば、いい状態です。
天板を台に叩きつけて振動を与え、泡を整えます。そうすることで、もっとつやのある滑らかな表面になります。
3.乾燥はどこまで
絞った後は、そのまましばらくおいて乾かし、表面に薄い皮膜ができるのを待ちます。
乾燥が弱いと、焼いている途中で膨らむ力に耐えられず、生地の表面が弾けて割れてしまいます。
オーブンに入れて焼く前に生地の表面を直接指でさわってみて、乾燥して生地が指に付かなくなっているかきちんと確認してください。
私の場合、30分以上は乾かします。
季節や天候によって乾燥時間が変わりますので、必ず確認が必要です。
4.オーブンの温度は
オーブンの温度が高すぎると、ひびが入ります。
特に下火が強いとひびが入ります。
レシピの温度と時間はあくまでも目安です。
ご家庭のオーブンにあわせて、下火が強いようであれば、天板を2枚重ねるか、下の段に天板を1枚差し込んで焼いてみてください。
熱がぶつかって上に廻り、上火が効くようになるので、表面の皮膜をまず強化できるはずです。
一旦上火を効かせて焼いてから、下の段に差し込んだ天板を抜いて、今度はピエが出てくるように下火を効かせて、焼いてみるとか、色々工夫をしてみてください。
オーブンによっては、途中温度を下げることが必要な場合もあるかもしれません。
ピエができる理由について説明いたします。
表面が焼き固まった後、中の生地の気泡が膨張しはじめます。
しかし、表面は硬くなっているので、逃げ場がありません。
よって、中の生地が上に膨らみきれずに下からはみ出してくるのがピエとなるのです。
温度が高すぎたり、気泡が残りすぎてピエが横にたくさんはみ出したマカロンは、だいたい中が空洞になって、失敗しています。
つまり、適度にピエが出るように、マカロナージュした生地を、過度な膨張をしないような温度、時間で焼くことがポイントになってきます。
また、表面が焼き固まった後、温度を変える場合でも、変えない場合でも、火を通しすぎると、中まで硬く焼きあがり、食感のコントラストが出ません。
早めに焼き上げ、程よく火が通るように工夫してください。
焼きすぎないことが美味しく仕上げるポイントです。
どのお菓子にも言えることですが、何度かトライして、ご家庭のオーブンのベストな温度と時間を見つけてください。
その他、粉砂糖は、混じりけのない
100%純粉砂糖を使用してください。コーンスターチが入っていると、ひび割れしやすくなります。
卵白は、私の場合新鮮なものを使用していますが、割ってから2日ほど置いたものを使用した方が、コシが弱まり、マカロンには向いているようです。お試しを。
『ベーシックコース』では、マカロンの中では比較的作りやすい「ショコラのマカロン」をレッスンしていますが、今後『アドバンスコース』の方でも、マカロンのいろいろなバリエーションを取り入れていきたいと思います。
by lesoleilmidori
| 2010-03-28 22:13
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